不動産査定額の算定方法


こんにちは。
あまりにもブログをさぼりすぎていた二見です。
反省の意味を込めて、今回は真面目且つとても役に立つ内容にしていこうと思います。

それはズバリ【売却時の査定額の出し方】です(^∇^)
多くの方が売却を検討する際には複数の不動産会社に査定を依頼されると思いますが、各社の査定額に差があって、何が正しいかわからないという話をよく聞きます。
その結果、一番高い価格を出した業者に依頼して中々売れないといったケースをよく見ます(ノ_・。)
まず大前提として、私たちが算出するのは【査定額】であって【買取価格】ではありません。
なので、高い金額で売りに出したらその値段で売れる!色々査定を頼んで良かったね!と言うものではありません。

では、何が正しいの?
答えは【どの業者が出した価格も正しい】です。
各不動産会社は基本的にそれぞれの根拠を持って査定額を出しているはずですし、最終的な価値判断は査定の担当者の裁量も入ってくるからです。
また、私たちの報酬である仲介手数料は最終的な売却価格から算定しますので、そもそも私たちが査定で不当に安い金額を出すメリットはありません。
しかし、より高く売りたいというお客様の心理をついて不当に高い金額を提示して、
とりあえず媒介契約を結ぶ。売れなければ価格を下げればいい( ´艸`)
といった業者もありますので、何が正しいかの最終的な判断は売主(所有者)様が行わなければいけません

そこで今回は、弊社(特に私)が査定額を算出する際に意識しているポイントや、その場合に売主様側が注意しておくべき点をお話をいたします。
ちょっと長くなりますが、とても参考になると思いますので、是非最後までご覧ください♪

ではスタートです(^-^)/
①システム(機械)が算出した金額も参考にすること
殆どの会社が査定システムを導入していると思いますが、それは良くも悪くも機械が判定した金額です。
機械は現地を見て、現実の利用状況を加味するわけではありませんので、
年数の割にはとてもキレイ、反対に管理状態が良くない等が完全に反映されにくくなっています。
しかし、過去の取引事例や経過年数を数字で明確に判定して算定していますので、感情や感性抜きで中立的な金額ではあるといえます。

なので、私は査定時に自己の経験則と資料からはじき出した価格とシステムが算定した価格を比較して、乖離がある場合はその理由も検証したうえでの価格提案を行うようにしています。

【こういった表現は注意】
・○秒査定
→周辺事例の坪単価からシステムが勝手に金額を出すだけなので、不動産の個別的な要因が全く加味されておらず、とんでもない金額になります。
あくまでもお客様に興味を持たせて、会う事を目的としたツールが多いですね
・以前○万円で売れてる事例があるんでこのくらいでいけますよ
→これだけで駄目とは判断できませんが、それ以外の事例があるならば、その事例も確認しておく必要があります。
たまたま高く売れた金額だけを参考にするのは危険です。
・今周辺ではこのくらいの価格で売りにでてますので、これくらいで売れると思います
→実際にその金額で売れているわけではないので、現在の売り出し事例はあくまでも参考程度です。
・ちょうど今、弊社にこのくらいの価格で探しているお客様がいるんです
→稀に本当のこともありますが、基本的には信用しない方がいいです。その人がいたとしてもその金額で買う根拠や保証は何もありません。

②売主と買主がどちらもwinwinになる金額であること
当たり前ですが、買い手がいて初めて売買が成立します。
そして、売主はより高く売りたい、買主はより安く買いたいというのも当然の考えです。
また、今時は買い手もネット等で調べていますので、昔よりも知識が豊富です。
その為、実際にその価値があっても、市場の主な需要者にとって高すぎる金額だと見向きもされません。
買い手が納得する金額でないと売買は成立しないという点を意識する必要があります。

私は査定時に、買いがどんな属性で(ファミリー、単身、法人等)、その不動産をどのように使用するのか(どんなリフォームをするのか)も考えて、適正な着地地点を考えた上で査定額に反映するようにしています。

【こういった場合は注意】
・最近は不動産の価格も上がっているので、築が浅い物件は買った時の価格で売れますよ
→これ自体は間違いではないのですが、売主様だけでなく業者も【買った時の価格】というのを取り違えている事が多々あります。
買った価格とはあくまでも【買った時の物件の価格】です。
しかし、【自己資金ゼロでローンを組んだ総額】を買った価格と考えている方が多いですが、残念ながらそれは間違いです。
その中には諸費用や追加工事代金も含まれているはずですので、その金額は物件の価格では無い事に注意が必要です。
・注文住宅で○万円で建てた家だからそ金額の価値があると考える
→たしかに建物の価値と言う意味ではその通りですが、特に注文住宅の場合は自分好みに設計しますので、あくまでもその価値は自身にとっての価値です。
その点だけに拘ってしまうと、①数多くある中古物件のなかで不自然に高い物件になる②中古を検討している人の予算に合わない③その金額ならば新築で買主好みの新築を建てるといった状況になってしまい、販売の長期化につながってしまいます。

③3カ月以内で売れるであろう価格であること
そもそも、私たち不動産業者の出す査定額は、いつその価格で売れることを想定しているのでしょうか?
1週間でしょうか?10年でしょうか?
勿論、最終的には運と縁だと思いますので、一概にはいえませんが、不当に高い価格でももしかしたらその金額で売れるかもしれません。
しかし、それであれば査定なんて必要なく、言い値で売りに出せば良いと思います。
何の為に専門家に査定を依頼したのかという点を認識しておく必要があります。
昔はネットの普及もないので、売主の言い値で売りに出ていたケースも結構あると耳にしたことはありますが、現在は前述の通り、買主も知識や情報がありますので、そうはいかない時代です。
また、所有している間にも維持管理の費用負担や時間的・肉体的負担がかかることも認識しておく必要があります。

では、何故私が3カ月を意識するかというと、売却時には売主様と不動産業者で【媒介契約】を結びますが、この期間が最長3カ月だからです。
勿論、その期間で売れなければ更新も可能ですが、そもそも契約期間内に売れない金額を提案するのはプロとしていかがなものかと思います。
最後は運と縁と申しましたが、それでも約束した期間に売ることを意識して、その期間内で売ることが出来るであろう最大の価格を算定するのがプロの査定だと考えています。

【私にとってプロとして論外な提案】
・○万円で出してたらいつか売れると思いますよ
→不動産屋として恥じた方がよいと思います
・××様は急いでいないので○万円で売りに出しましょう
→「査定額は○万円ですが、××様は急いでいないので試しに○万円で売りに出してみますか?」があるべき姿です

以上が私が査定時に心がけているポイントです。
それぞれの業者ごとの査定に対する考えはあると思いますので、それ自体を否定するつもりはありませんが、私は査定のプロとしてこの3点を意識して行っています。
しかし、あくまでも査定額は査定額ですので、最終的には売主様としっかりと相談して、現状や売主様の状況を考慮して売り出し価格を決定するという流れになりますので、不動産の査定を検討されている方は、是非弊社までご相談くださいo(〃^▽^〃)o


【本日の豆知識】
阿蘇山という山はない


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資格:宅地建物取引士 不動産キャリアパーソン 損害保険募集人

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